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決算対策・節税
公開日:2015/04/29 更新日:2015/04/29
共済で節税?中小企業に対して効果の高い節税方法
経営者の皆さん、小規模企業共済をご存じですか?小規模企業共済制度は、個人事業主が事業をたたむことになった場合や会社の役員を退職することになった場合等に備えて、生活資金や事業の再建資金等を前もって積み立てていく制度です。そのため、退職後の資金面について不安を感じている経営者の方は、この制度に加入することによってそういった不安を解消することが期待できます。このような経営者に対する退職金制度としての役割が小規模企業共済制度の主たる目的ですが、実は節税効果も得られるという特徴もあります。そこで、今回は小規模企業共済制度がどのような節税効果をもたらすのかについて解説します。
掛金を支払った際に得られる節税効果
小規模企業共済制度の掛金は、支払った金額全てが所得控除の対象となります。毎月の掛金は1,000円から可能で、それ以降は500円を単位として最高7万円までの範囲において自由に決めることが可能です。月々の掛金が1,000円の場合は年間で1万2,000円、月々の掛金が7万円の場合は年間で84万円の所得控除が可能というわけです。節税を目的として不要なものを購入する等といった節税効果に疑問を感じる支払いとは異なり、小規模企業共済制度の掛金は、毎月の掛金が多ければ多いほど将来受け取ることのできる共済金の金額も多くなるという、節税効果以上の大きな効果をもたらしてくれます。
共済金を受け取る際に得られる節税効果
共済金は廃業時や退職時に受け取ることが可能となり、その際共済金をどのような方法で受け取るかについて選択することになります。そしてこの受取方法の選択結果によって、受け取った共済金の所得税法上の取扱いが異なってきます。共済金を分割して受け取るという選択をした場合は、受け取った共済金は雑所得、共済金を一括で受け取るという選択をした場合は、受け取った共済金は退職所得の扱いを受けることになります。特に退職所得に該当することになった場合には、収入金額から退職所得控除額を差し引くことができるだけでなく、差し引いた結果をさらに半分にした金額が退職所得になるという大きな節税効果があります。
以上記載のとおり、小規模企業共済制度は掛金の支払い時だけでなく、受取時においても節税効果を得ることができます。そのため、退職後の資金面等に不安を感じていない場合であっても、節税目的で小規模企業共済制度に加入することを検討する余地はありそうです。
共済以外の節税方法もたくさんあるので組み合わせて節税効果を高めましょう。