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資金調達・融資
公開日:2017/08/14 更新日:2017/09/28
上場準備に必要なこと。上場するメリット・デメリットをまとめました。
将来的な目標として上場を掲げている企業も少なくないでしょう。この「上場」というのは、株式公開やIPOと言うこともありますが、東京証券取引所などで証券の売買を自由にできるようにすることを言います。こうした証券市場には、東証一部や東証二部、マザーズやジャスダックなどがあり、様々な企業が株式公開をしているのです。
このように多くの企業が上場をする背景には、上場後には証券市場を通して「資金調達」がしやすくなるためです。また、上場によって企業価値を高めることにもつながるメリットもあります。ただし、株式公開することによって、企業を買収されるリスクにさらすことにもつながり、経営に大きな悪影響をもたらす危険性もあります。こうしたデメリットもあるため、上場するにあたっては様々な検討と準備が必要になるのです。
上場するために「上場基準」がある
自社を上場しようと思っても、どの企業でも株式上場できるわけではありません。上場したいマーケットごとに「上場基準」が定められているので、ここでは「東証一部」、「東証二部」、「マザーズ」の3つの基準をご紹介します。
日本で最高クラスの株式マーケット「東証一部」
東証一部に上場するためには、まず株主数は「2,200人以上」いることが条件となります。また、流通株式に関しては「2万単位以上」の株式が流通している必要があり、流通株式比率は「35%以上」を満たしていなければなりません。さらに、企業の時価総額が「250億円以上」で、純資産額が「10億円以上」でなければいけません。
多数企業が上場を果たす「東証二部」
東証二部は、一部に比べると審査基準が優しくなっており、一部上場要件の半分以下で上場することができます。株主数は「800人以上」、流通株式数は「4,000単位以上」という条件を始め、株式の時価総額は「10億円以上」、流通株式比率は「30%以上」を満たしている必要があります。また、企業の時価総額は「20億円以上」で、純資産額が「10億円以上」となっている必要があるのです。
ベンチャー企業の登竜門「東証マザーズ」
東証一部・二部と比べ、ベンチャー企業などが上場するのに向いているマザーズは、東証二部よりも審査が優しく、株主数は「200人以上」、流通株式数は「4,000単位以上」となっています。また、株式時価総額は「5億円以上」となっており、株式比率が「25%」、企業の時価総額が「10億円以上」の上場要件を満たす必要があります。
こうした基準の他、どの市場においても「虚偽記載又は不適正意見等」を犯していないことや、「株式事務代行機関の設置」をしていることなどの要件を満たしていることが必要になります。そのため、こうした基準を満たせるように、通常の事業活動のほか、上場までのスケジュールを立てて経営活動を行っていく必要があるのです。
上場までの具体的なスケジュール
あくまで参考例ですが、上場までのスケジュールと、その期間にするべき事柄についてまとめておきますので確認しておきましょう。ここでは1年前から準備をすることを想定して、スケジュールを組み立ててみました。
3期前は「情報の整理と専門の対策部署」を中心に準備する
1年後に上場を目標に据えた場合、申請期より3期前に行うことは「情報の整理」と「上場のための専門部署」を準備します。「情報の整理」には、例えば過去の財務諸表を整理し直したり、関係会社の整理をする必要があります。また、現組織体制や役員の見直しなども行う必要があるのです。また「専門部署」に関しては、株式公開準備の担当者を選任し、内部統制の整備や、管理部門を強化することが必要です。さらに、外部監査人を選定する必要もあり、3期前の段階で上場に向けて、人と制度を準備する必要があります。
このころから、専門家とパートナーとしてつけることがオススメです。
今まで付き合っていた専門家だと、税理士や社労士、もしくは弁護士くらいかと思いますが監査にはと会計士が適任です。それぞれの役割をしっかり整理して体制を整えましょう。
2期前から「外部監査を始め、上場後の対策」を中心に制度を整える
3期前に専門部署を設置したり外部監査人を選定できたら、2期前からは上場を見据えた経営活動をしていきます。例えば期首時点の資産の実査などを行ったりする必要があるのです。また取締役会・株式総会を開催して、上場後に必要になる手続きをこの時期から始めておくのが良いでしょう。さらに上場後の資金計画を立てて、事業計画を策定しておくことも大切です。
前期には「上場市場と主幹事証券会社」を選定する
前期になると、本格的にどの証券市場に上場すべきか、例えばマザーズなのか、ジャスダックなのかなどを選定する必要があります。また上場時に証券取引所と取引をしてくれる主幹事証券会社を選定する必要もあり、自社が上場を希望する市場に強い証券会社を選ぶことがポイントとなります。
申請期には「上場審査の対応」が主な業務となる
上場申請期は基本的に上場審査の対応が主な業務となり、例えば「定款の変更」や「証券会社の引受審査」などがあります。また、証券会社が引き受けをしてくれたのちには、実際に「証券取引所が上場審査」をすることになり、これを無事クリアすると無事上場を果たせます。
一番忙しい時期が申請期であるため、事前に出来ることは済ませて「上場審査の対応」に注力しておくことが肝心です。